七色遠景 -5ページ目

くまのつぶやき


しろいくまのこ は くろいくまのこ がすき


くろいくまのこ は ちゃいろいくまのこ がすき

ちゃいろいくまのこ は しろいくまのこ がすきで

でも さいしょの しろいくまのこ とは

ちがうくまで

さいしょの しろいくまのこ と

ちゃいろいくまのこ は くろいくまのこ を

とおしてしりあったんだけど

ちゃいろいくまのこ は さいしょの しろいくまのこ がきらいなんだって

でも ちゃいろいくまのこ は さいしょの しろいくまのこ と

なかよくしてる
それが なんでかは 

いま ぼくにささやきにきた くろいくまのこ 

(これは さいしょの くろいくまのこ の ともだち なんだけど)

が しってるんだって

こんなだから

くまのせかい は ときどき いやになる


壊れたピアノ


きみが思うほどこの時間は短くない


取り戻そうと思って

取り戻せたことなんて一度もなかった

きみが思うほどこのピアノは優しくない

元通りにしようと思って

元通りになったことなんて一度もなかった


懐かしがってる曲なんて

その頃はちっとも好きじゃなかった

調律師は訪れない

ピアノはこのまま直らない

直らないまま鍵盤を叩き続けても

あの頃の曲はもう弾けない

もしこれ以上

わたしに希望を持たせるのなら

きみのいない間に

溶けてしまった夜を掬って

両の掌から零れ落ちるほど

その背中に塗ってしまいたい

もうメールも電話もしないで

もうあの優しいピアノを聴かせないで

もうあの雨の日の靴の話はしないで

きみの気まぐれな感傷が

わたしに希望を持たせてしまうから

もしこれ以上

わたしに希望を持たせるのなら

きみのいない間に

溶けてしまった夜に塗れて

この唇が覚えた溢れる嘘ごと

その胸に埋めてしまいたい

白い携帯


わたしのケータイ、
何度か日記に書いている、
くーまんという待ち受けアプリの付いている、ボーダフォン。
いっつも携帯は機種変更しても、白い。
この携帯はシャネルのネイルのような偏光ブルーになっていて綺麗。
白くてとても潔癖な、わたしの相棒。

ストラップはこの携帯によくメールをくれるお友達と遊んだ時のお土産。
たくさんの人と話して、たくさんの人と繋がった携帯。
なんだか気持ちが重すぎる時は
これを切る。
切ってしまうと着信履歴も何も分からないんだけど
なんだかとってもすっきりする。

繋がっている感じ、だけだったら必要ない。
わたしが明日この部屋からいなくなっても
誰も知らない。
気まぐれで連絡が途絶えたと、そう思うだけだろう。

それでもずっと切り続けることも出来ないから
一晩ぐらいしか、こんなことは
出来ないのだけど。

携帯を切って、パソコンを切って、休みの日の夜
静かな部屋で過ごす。
他にはない。何もない。
いつか聴いた歌にあった、
生まれたばかりの星のように。

ほかには何にもない。

アメーバブログ運営局さまからのご返答


seibella様

アメーバブログ運営局です。
この度はアメーバブログをご利用いただきまして
まことにありがとうございます。

ご連絡いただきました件ですが、まったく問題ありません。
本・書評ジャンルの中に十分に当てはまります。

ユーザー数が増加に伴い、他ブログを批評をされる方も出てくるようになりました。
ですが、ジャンルランキングに表示されるという事は、コメントをつけた者以上に
seibella様のブログを楽しみに閲覧されている方もいらっしゃるというのも
事実であります。
今後も是非、「本・書評ジャンル」にて書き続けていただきたいと思います。

その他ご質問がございましたらお気軽にご連絡ください。

今後とも、アメーバブログをどうぞよろしくお願いいたします。
それでは、失礼いたします。

アメーバブログ運営局



***********************

本日、メールで早速のご返答をいただきました。
これで全文です。
明確なご回答をいただいて、大変嬉しく思っております。
アメーバブログ運営局さま、ありがとうございました。

(辞意の件については明言しなかったのですが、
こちらの文面からお察しすると、このブログを読んでくださったようです)

自由と孤独


何処に住むのも自由。
誰と付き合うのも自由。
今のわたしには自由がいっぱいある。
しあわせはちょっとだけ自由を拘束する。
孤独であれば誰にも拘束されず、自由でいられる。

この両手から零れるほどに溢れる自由。
この両手から零れるほどに溢れる孤独。

自由な旅人。
誰をも守らず、誰からも守られない。
誰をも愛さず、誰からも愛されない。
過ぎゆく景色だけが、友達。



一軒家で家族と住む友達の家で、布団を借りた時
しあわせの匂いがした。
家族の誰かしらが動くから、
わたしの部屋のようには静まり返っていなくて。
生きていることって、おそらく、そういうことなんだろう。

わたしは、生きていないから、その実感が沸かないんだ。

その答えが判っていても、これからも旅をするしかない。
帰る場所など、ない。